数学一人旅2 整数方程式
「abc予想」が証明されて話題になりましたが、整数論の世界は一見単純に見えることがとても難解な世界です。比較的わかりやすい整数論の問題を1つ紹介します。現役の高校生は数Aで扱う内容です。
問題 横95m縦28mの床をできるだけ大きな正方形のタイルで敷き詰めるには一辺何mのタイルで敷き詰めるのがよいか。
(解答) 最大公約数の問題だから、それぞれ素因数分解して
よって最大公約数は1
(つまり28と95は互いに素)
これを実際のタイル職人は、計算せずに正方形の1辺を探り当てます。
どうするのでしょう?
横95
縦28
ご存じの方も多いと思いますが、これが互除法です。
これを式で書くと
・・・・*
さてここからが本題
さてここからが本題
問題を満たす整数解をすべて求めよ。
方程式の問題は「未知数の個数=式の数」が通例ですが、整数解を求める方程式は
「未知数が2つなのに与えられた式は1つ」でも解けます。
ヒント) まず を解くことにします。これを満たす整数とが1つでも求められれば解決しますが、あてもなく探すのは難しい。
互除法の計算式(前述の*以下の式)を利用して、1=28〇+95△の形に表すことを
考えます。以下次回で。